ビフィズス菌はビタミンB群を合成、肌荒れにも効果アリ!
ビフィズス菌はヒトの大腸に棲んでいる善玉菌の代表格の細菌です。
ビフィズス菌による効果としては、整腸作用、免疫機能の向上などが有名ですがその他にもビタミンB群などを合成する働きもあります。
ビタミンB群は肌や粘膜を健康に保つビタミンで、特にビタミンB2は美容のビタミンともいわれ、肌荒れ改善にもいいビタミンです。
今回はビフィズス菌が合成するビタミンとそれらが肌荒れにも効果的なことをご紹介します。
ビフィズス菌がビタミンB群を合成する働き
ビフィズス菌は、ビタミンB群の仲間であるビタミンB2、B6、B12、葉酸やビタミンCやKを合成する働きがあります。
ビタミンは必要量は微量ですが、健康に生きていくには必要不可欠の栄養素です。
ヒトの体内ではビタミンを作り出せないので、食物などから摂取する必要があります。
ビフィズス菌の働きってスゴイですよね。
Wikipediaによると、
”ヒト(成人)の腸内の平均量のビフィズス菌の推定ビタミン産生量はビタミンB2、B6、B12、Cおよび葉酸で所要量の14-38%を占め無視できない”
といわれています。
それぞれのビタミンはどんな働きをするのかを紹介します。
ビタミンB2
ビタミンB2は、皮膚や粘膜に関係するビタミンで「美容のビタミン」とも呼ばれています。
生体内で種 々の酸化作用に関与し、皮膚や爪・髪などをつくり、成長を促進させます。
一方、「エネルギー代謝のビタミン」の側面もあります。
体内で補酵素として働き、摂取した脂質を効率よくエネルギーに変えるエネルギー代謝のほか、多くの物質代謝にかかわっています。
ビタミンB2が欠乏すると、脂っぽい肌になったり、発育の停止、口角炎、口唇炎、眼炎、皮膚炎 などが起こりやすくなります。
ビタミンB6
ビタミンB6は、たんぱく質の代謝に欠かせない存在です。
また、大脳の刺激伝達物質の生成や神経の伝達物質のアミノ酸の生成にも必要なものです。
免疫力をアップする機能もあるので、アレルギーの予防にもなります。
女性にとっては、月経前の身体のだるさや頭痛などの月経前症候群の症状を軽減する働きもあります。
ビタミンB6の不足は、肌荒れ、口内炎、貧血、下痢などの原因になります。
また、ビタミンB6に限らずビタミンB群が不足すると湿疹ができやすくなります。
ビタミンB12
ビタミンB12は、真中にコバルトが入っている大きな分子で赤いビタミンと呼ばれています。
葉酸と一緒に働き血液を造る働きを促進しています。
また、その他の働きとして、成長を促進し、脂肪・炭水化物・タンパク質が適切に使われるようにしたり、集中力や記憶力を高めて精神を安定させるなどがあります。
ビタミンB12が不足すると、赤血球に支障をきたし、悪性貧血を引きおこします。
葉酸
葉酸は、ビタミンB群の仲間でアミノ酸やたんぱく質の生成、DNAを構成している核酸を合成する時に重要な役割をします。
したがって、細胞の形成を助けたり、細胞分裂が活発なところに大切な働きをしています。
特に、妊娠初期は胎児の細胞分裂が盛んで、この時期に葉酸が不足すると、胎児に神経障害が起こる可能性があるとされています。
また、 葉酸は、ビタミンB12と一緒に働き、造血作用があるので、不足すると悪性の貧血を引き起こします。
ビタミンC
ビタミンCは細胞間のコラーゲン生成と保持に働くので、ハリのある肌を作ります。
また、シミの原因はメラニン色素の沈着によるものですが、ビタミンCはメラニン色素の働きを調整して、シミになるのを防いだり、既にあるシミを目立たなくする働きもあります。
その他には、壊血病の予防や鉄分の吸収促進、傷痕やニキビ痕の修復を早める効果などもあります。
ビタミンK
ビタミンKは、ケガなどで出血したときに血液を凝固する働きがあります。
ビタミンKは血液凝固に必要なタンパク質の因子を活性化し、正常な血液凝固が起こるようにします。
また、骨の成形にも必要とされ、カルシウムが骨に沈着するのを助けたり、骨からカルシウムの流出するのを抑える働きもあります。
このため、ビタミンKは骨粗しょう症の予防などで注目されています。
ビフィズス菌とビタミンまとめ
ビフィズス菌によるビタミンの合成のおかげで、もし食事だけでは十分補えなくても、健やかに過ごせていることが分かりました。
とはいえ、ビフィズス菌によるビタミン合成の量は身体が必要とする所要量を満たすわけではありません。
不足する分は食材から摂る必要がありますので、バランスのいい食事を目指しましょう。
また、ここで紹介したビタミンは水溶性ビタミンなので、水に溶けて流出したり、熱で壊れる場合もあります。
ビタミンの性質を理解した上で、調理すると一層効率的に摂ることができます。
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